隠し部屋

感情を抱えていたら詩になった

波紋

雫が落ちて 波紋が広がる
泪が堕ちて 憎悪と変わる
始まりは愛と呼んでいたけど
空っぽを平気で語るから

賛美の声に 恨みが燃える
氷となって 胸に広がる
初めては心を揺さぶったけど
狂っていくのは容易いから

今日も歓ぶ 世界の果ては
渦を巡って 秘密を告げる
殻を破る前に知らなければ
永遠に戻らないものもあると

示唆されることもなく
風を浴びて眠る
そうやって形が
歪められていく

誰もいない場所で

雫が涸れて 波紋は揺れる
やさしい声で 憎悪を撫でる
始まりは手の中にいたけれど
空っぽに耐えられないから

感情を抱えられずに
動けなくなっていく