隠し部屋

感情を抱えていたら詩になった

夏の夢

熾火の橙ではなくとも
光はやさしく
寝息が風に流れて
わたしを包んでいる

太陽の汗がやさしい
空に続く道は
穏やかな夜をつくる
そのための付箋

生温い夏の空気が
小さきものを抱き
朝が迎えに来て
瞼を開ける時に

わたしは此処を去る
残るのは夏の夢
存在しなくても
守っていて
お願い