隠し部屋

感情を抱えていたら詩になった

赤く晴れた空

赤く晴れた空は
急ぎすぎていた
通り過ぎていった
人たちの祈り

青く曇る顔は
焦りすぎていた
世界が終わると
聴いてしまったから

忘れ物を探す
通行人は
下ばかりを見て
上に従う

少しずつ足が離れる
眩暈にやられて
品のない声なのに
歓迎する

浴びて欲望を
捨てて大志を

こころを、

倒した銅像に群がる
失われた夢
潰された幼子を
誰も包まない

狂乱を正義と呼び
革命を善と言う
そのどちらも
下らないのに

産まれたばかりの
小さな手が
汚れてしまう

赤く腫れた頬
黒く曇った空

太陽が沈むまで
その名前を
探して