隠し部屋

感情を抱えていたら詩になった

狂う世界

体に溜まりわたしを蝕んでいる
汚濁を解っている

強すぎる光はすべてを損傷させて
擦り減らす営みに心を失くす
善も悪も見つからず壁の中
息だけが詰まっていく

あなたは騙されている
わたしは狂っている
楽しそうに笑う声が夢を見せて
世界が滅んでいく

この世に留まり貴方は嘘をつく
水鏡は割れている

弱すぎる声は暴力を逆撫でして
重なりあう痕はすべてを壊す
被害者と加害者と檻の中
自由は奪われていく

わたしは踊らされている
あなたも狂っている
喧騒は思考の纏まりを妨げて
時計は進んでいく

あの夜に手が届きそうに見えた
楽園を味わったところで
今此処にいる場所は
変わりもしない

あなたは踊らされている
仲良く狂っている
烈しい傷みでどうか目を覚まして
世界が滅ぶまでに

いつか聞いた涙声は忘れても
産まれおちるものを止められはしない
帰る場所は何処にもない
世界は狂っている