隠し部屋

感情を抱えていたら詩になった

白い叫び

ゆるむ糸が絡まり頸を
刺して注ぐ愛がある
爪先までを力として
果たせなかった夢がある

横たわる虚ろな眼差しは
私を指さして
乾いた空気は冷たく
体温を告げる

触ること
重なること
二度と赦せない
何も見たくない

誰の顔も歪んでいる
後ろに声が聞こえる
灰色のカーテンが
悲鳴を覆いつくして

やさしさは重く鈍く
火傷した肌を痛めつける
涙は沈黙とともに
喉の奥へと抑える

誰にも触りたくない

ささくれ立つ
見つめる感情の源は
私のものじゃない
灼けて晒された

弱さを
邪さと
流し固めて
歴史は刻まれた

早く 終わらせたい

内なるものが包む
悍ましい人々の鳴く声は
空に向かって落ちる
裸足で立っている 

仄めかす終末は
昼の営みを
切り刻んでは
嘘をついた

この欠片で
気が狂うのを止める
あまりに愚かで
何も愛せない

夜明け前の空には
小さな叫びが集って
すべてが
白に染まっている