隠し部屋

感情を抱えていたら詩になった

熱をもった肌

色が移り変わる糸屑
細胞そして羽模様
閉じるしかない瞼の
背後で波を乱す

涙を浮かす夜も更けて
数えたやさしさの粒
天井の模様だけを
少し憶えている

重みは愛か暴力か
みんなは好きに語って
腫れ上がっている頬が
心を腐らせていく

鎖は自ら嵌めるもの
被害者なんて言えない
ただひたすらに怯えてる
注ぎ込まれた傷に

言えてすっきりした
あの人の声
震えて逃げていった
愛しさの、

始まりは終わり。

解っている複雑な糸
すべて絡み合って
此処に立っている
だからといって、

赦せない。

残虐なことを平気で
何処かでいつも
笑わないで
もう見ないで
夢に疲れたから
憑かれているだけと
知っているから
離れて

欲望に曝されるの
耐えられない

アイシテルと愛は
すれ違っている

何も重ねられない

熱をもった肌。