隠し部屋

感情を抱えていたら詩になった

お伽話

外で何かが鳴いているよ
家で誰かが泣いているよ
あの時のお母さんは元気かな
知らない世界のお伽話

不思議な水音が聴こえるよ
あの人の身体からかな
不自然な水音が聴こえるよ
どうしようもない世界

突き落としたのは貴方だよ
本当は私なのかな
ゆっくりと重みを失くして
安息がやってくるね

外で誰かが泣いているよ

助けてって言っているかも
喰べたいって泣いているかも
どちらも間に合わないよ
椅子はもう足りているから

家で何かが鳴いているよ

閉じこめたあの子は
元気にしている?
もう忘れちゃったかな
人間ってそういうものだね

爛れた肌を隠しもせずに
泣き叫んでいたあの子は
まだ息をしている?

空は見ているからね

おやすみ 瞼を開ける日まで
おやすみ ずっと待っているよ